教科センター方式について

 

泉南中学校がめざす教科センター方式

泉南中学校がめざす教科センター方式
 
泉南中学校がめざす教科センター方式
 
 教科センター方式は、生徒が毎時間、各教科のエリア(教科センター)にある教科教室へ移動し、そこで授業を受けるという方式です。生徒が時間割を意識しながら自ら教室へ移動することで、授業参加の態度が能動的になり、授業者にとっては、授業の準備をして生徒を迎えることができるので授業の効率が良くなります。
 
 しかし、これだけがメリットだと考えるなら、毎時間全校生徒を移動させることのデメリットのほうが大きいのではないかとも考えられます。校舎の構造が教科センター方式に造られているにもかかわらず、どの教科教室でも、机・イス・教卓の並びがホームルームと同じで、教師主導型の前向き一斉授業が行われているようでは、たしかにあまり意味がないでしょう。
 
 泉南中学校がもっとも大事にしている集団づくり・仲間づくりをベースにしながらも、ホームルーム教室に生徒をとどめておかず、毎時間移動させるに値するだけの確固たる理由を私たちはしっかりと共通認識しておく必要があると考えています。
 
 教科センター方式の学校づくりの根拠は、以下の3つです。
 
1.教科担任制である中学校では、学級集団づくりはホームルーム教室でしか育めないと考える必要がないこと。
 
2.生徒の多様性を大切にし、ホームルーム教室以外に居心地の良い場所を学校の中にたくさん設け、学級から学校全体に人間関係の流動性を拡げることで、もっと学校を活性化できると考えられること。
 
3.主体的・対話的で深い学びのある授業を創造するために、教科センター方式であれば、思い切った空間の利用ができ、ダイナミックな学びの場が創造できるということ。
 
 
1.ホームルーム教室にこだわらない学級集団づくり
 
 泉南中学校では、学級集団づくりを何よりも大切にしてきましたが、ホームルーム教室という同一空間で一日中一緒に過ごすことがその唯一の方法であったわけではありません。泉南中学校の教科センター方式では、ホームルーム教室にあたる「ホームベース(自分たちの基地)」を設けていますが、教科の学習はそこではおこないません。登校したら生徒はホームベースのロッカーに荷物を置き、授業の際は教科の教室へ移動して学習します。だからといって単なるロッカールームという目的の部屋ではありません。各クラスのホームベースは、そこにそれぞれの学級目標を掲げ、それぞれの学級の個性を大切にした学級愛を醸成するスペースとなります。教科の授業がそこで行われないので、授業者に気を遣うことなく中学生の手で大胆にレイアウトでき、クラスの個性を最大限に表現できることが特徴となります。
 
 さらに、学級活動、総合学習、道徳、テストなど、学級で活動する時間においては、別途各クラスに割り当てられた教科教室を利用できます。「自分を語る」「他人を認める」「つながる」といった人権総合学習や道徳の学習を、「ホームベース」ではなく、雰囲気を変えて教科教室を利用しておこなうことで、より効果的な学習を展開できます。
 
 各教科教室での授業でも「誰一人も見捨てない」ことをテーマに集団づくりにこだわっていくことで、一日をとおしてこれまで以上に学級集団づくりにこだわることができます。あるクラスだけ学級活動を実施する場合は「ホームベース」を利用し、学校全体で、学活、総合、道徳を行う場合は、各教科教室を全学年全クラスに割り当てて使うなど、柔軟な教室使用を考えることで、教科センター方式だからといって、学級を分断するような場面はありません。
 
 
2.居場所を増やし、人間関係の流動性を拡げる
 
 本来「学級制」とは、子どもたち一人ひとりの質の高い学びを保障するというよりは、管理の効率性の方により重点の置かれた制度として始まったものであるかもしれませんが、その「学級制」に教育的な意義を持たせ、学級という集団の中でこそ、粘り強く人間関係を築いていく学習ができると私たちは考えてきました。最初は気の合わない子どもとも仲良くなり、集団として一つにまとまっていくそのプロセスにこれまでもたくさんのドラマがありました。
 
 ただ、生徒の多様性を考えた時、「人間関係の流動性」があまりにも少ないのではないかとも考えられます。自分で選んだわけでもない人間関係を、最低1年間送り続けなければならないということが、ある生徒にとっては不自然かつ相当にストレスの多い空間になりかねないという見方もできるでしょう。
 
 そう考えると、「ホームベース」を設置し、これまで同様「学級」という帰属意識を持たせることを大事にしながら、人間関係の流動性がある教科教室に移動することで、「学級制」にストレスを感じている生徒も力を発揮することができるのではないでしょうか。
 
 これまで、一日中教室の隅に座ってストレスを感じていた生徒が、教科教室だけでなく、学校のいろいろな場所(メディアスペース等)に居心地のよい場所ができたらこんなにすばらしいことはありません。教科センター方式の中心とも言えるメディアスペースは、生徒の探求心を駆り立てる場所、自由に学ぶことができる居心地のいい場所でなくてはならないと考えています。
 
 
3.ダイナミックな学びの場の創造
 
 繰り返すように、各教科教室において、これまでホームルーム教室で行われていたのと同じような授業が展開されるのであれば、「学級制」の課題は解消されません。つまり授業の中では、まさに人間関係の流動性があるようなアクティブ・ラーニングが求められます。
 
 机の配置、生徒の座席順、授業者の立ち位置など、授業内容によって大胆に変化を持たせることも可能になります。
 
 同じエリアで同時に異学年の授業があるので、異学年交流授業、学びの「個別化」「協同化」「プロジェクト化」、またはそれらの「融合化」により、アイデア次第で、従前の授業では決して体験させることができなかったダイナミックな学びの場を提供できると私たちは考えています。
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